書くのが簡単で、もらってうれしいプレスリリースの書き方


インディゲームの市場拡大に伴い、本サイトにもちょくちょくプレスリリースの掲載希望が届くようになりました。ただ、中には「これでどうやって記事にしろと!?」と頭をひねるような内容のものも少なくありません。そこで「本サイトがもらって嬉しいプレスリリース」の書き方をお知らせします。

プレスリリースの準備

いきなり身も蓋もない言い方をしますが、プレスリリースを書く時は「本サイトの管理人はゲームを遊ぶことなく、ゲームの紹介記事を書くのだ」ということを念頭においてください。

そのうえで、下記の内容を紙に書いてみてください。いきなりプレスリリースを書き始めるのではなく、箇条書きレベルでかまいませんので、それぞれの要素を言語化することが重要です。

なお、本サイトでは【18禁】に属するゲームの情報は扱いませんので、御了承ください。

1:キャッチコピー

ゲームの特徴を端的にあらわすテキスト。ゲームタイトルと組み合わせて、そのままタイトルに使えるものが望ましいです。

(例)
・ひらめき✕オセロパズル『リバーティア』
・スタイリッシュ算数パズル『EQUALINE』

2:ゲームの概要

ゲームの概要を端的にあらわすテキスト。記事の冒頭で使用します。EMSフレームワークを参考に、「〇〇を✕✕して(手段)△△を□□する(目的)※※(ジャンル)のゲーム」という書式でまとめましょう。EMSフレームワークについてはこちらを参照してください。

(例)
・ジャンプして敵を踏みつけながらゴールまで到達するアクションゲーム
・パズルを連鎖させてモンスターを倒すアクションパズルゲーム
・モンスターを倒して主人公を成長させながらストーリーを進めるRPG

※シリーズものの場合は、その旨を補足してください。
※ストーリーがあるゲーム(RPG、アドベンチャーゲームなど)の場合は、世界観と、主人公と、主人公が解決しなければならない問題を簡潔に書いてください。ゲーム開始時に良く表示されるようなプロローグ風のテキストや、ゲーム内でしか使用されない専門用語などは、誤解を招くもとになりますので、あまり使用しないことをオススメします。

(例)
・ゲームの世界は中世ファンタジー世界で、主人公は母子家庭で育った少年で、目的は魔王を倒して世界を救うこと
・ゲームの世界はサイバー世界で、主人公は誤作動により自我を持ってしまったコンピュータウイルスで、目的は現実世界の人間と協力して中央コンピュータを破壊すること

3:ゲームのセールスポイント

ゲームのセールスポイントを3点、重要な順から箇条書きにしましょう。そのうえで、それぞれ150文字前後でまとめてください。シリーズものの場合は前作からの相違点や改良点などを忘れずに書いてください。

4:対象ユーザー(ペルソナ)

主な対象ユーザーを具体的に書いてください。性別、年齢層、職業、好きなゲーム、マンガなど。副次的に狙いたいユーザー層や、最初から相手にしていないユーザー層についても、可能であれば書いてください。

5:ゲームをどんなふうに遊んでもらいたいか

ゲームをどのようなシチュエーションで、どんなふうに遊んでもらいたいか、具体的に書いてください。「通勤電車の中で、暇潰しで遊んでもらいたい」「週末にガッツリと遊んでもらいたい」「家族で盛りあがって欲しい」などです。

6:ゲームを遊んで、どんなふうに感じてもらいたいか

プレイヤーにゲームを遊んで、どんな感情を抱いて欲しいかについて、ゲーム内の具体的なアクションやシーンなどと絡めて書いてください。

(例)
・敵の攻撃をギリギリでかわしながらじりじりと近づいていき、コンボを決めて撃破することで得られる爽快感を味あわせたい
・自分の思いと社会的な立場との間で葛藤を抱えながらも、理想を追い求めることを止めない主人公の行動を描いたストーリーで感動させたい
・PCを起動するとデスクトップに必ず表示されるキャラクターと、二言三言会話させる行為を通して、テレワークの寂しさを和らげさせたい

4~6は直接記事に掲載されることはないかもしれませんが、作り手がどういった考えでゲームを制作したのかを理解する上で、重要な情報となります。

7:キービジュアル

記事の先頭に掲示するビジュアルをご用意ください。サイズは640✕360ピクセルに縮小して掲示されますので、それ以上であればOKです。タイトル画面でも代用可能です。なお、スマートフォン向けのゲームで縦画面で遊ぶ場合でも、横長のキービジュアルをご用意ください。難しい場合は数枚のスクリーンショットを横に並べるなどすると簡単です。

8:スクリーンショット

ゲームのセールスポイントを端的に示すスクリーンショットを、jpgまたはpng形式で、1点ずつご用意ください。

9:PV動画のURL、ゲーム内容を示すGIFアニメーションなど

YoutubeなどにアップロードしたゲームのPV動画があればURLを記入してください。ゲームのメカニクスを示すGIFアニメーションも内容が伝わりやすいのでオススメです。

10:課金要素や運営予定など

課金要素や運営予定などがあれば、簡単に説明してください。販売記念セールなどがある場合も、その旨を補足してください。

11:作り手について

ゲームの制作者や制作者集団、企業などの情報があれば、簡単にお書きください。ゲームを企画制作する上で、何か特別なエピソードがあったり(学校の課題をもとに作った、ゲームジャムで作ったものを発展させた、クラウドファンディングで制作資金を集めたなど)、ゲーム制作に秘めた思いや特別な企画意図などがあれば、記事制作の際に参考になるので歓迎です。

12:スペック情報

下記の情報を書いてください。
・タイトル
・ジャンル
・制作者
・販売者(制作者と別の場合)
・公式サイトなど(もしあれば)
・公式SNSなど(もしあれば)
・ハッシュタグ(もしあれば)
・対応プラットフォーム
・ストアのURL
・価格

13:連絡先

プレスリリースの内容について質問がある場合、どこに連絡すれば良いか、メールアドレスなどを書いてください。

穴埋め式プレスリリースのサンプル

事前に用意した情報を下記の書式に従ってまとめてください。

タイトル

「〇〇〇〇(キャッチコピー)な※※※※(ゲームタイトル)が〇月〇日に✕✕✕✕(プラットフォーム)で登場」

本文

◆◆(制作者/販売者)は〇〇〇〇(キャッチコピー)な※※※※(ゲームタイトル)を〇月〇日に✕✕✕✕(プラットフォーム)で発売します。

※※※※(ゲームタイトル)は「〇〇を✕✕(手段)して△△を□□する(目的)※※(ジャンル)のゲーム」です。このゲームのセールスポイントは下記の3点です。

セールスポイント1(見出し風に)
説明文(150文字前後)

セールスポイント2(見出し風に)
説明文(150文字前後)

セールスポイント3(見出し風に)
説明文(150文字前後)

このゲームの主要ターゲットは〇〇〇〇なゲーマーです。✕✕✕✕なシチュエーションで遊んでもらい、※※※※な体験を通して、▢▢▢▢な気分になってもらうことを意図しています。

発売を記念して〇月〇日まで通常価格※※円のところを、〇%オフの※※円で販売します。

本ゲームは〇〇ゲームジャムで制作された内容をもとに、有志で集まって継続開発されました。

以下スペックと連絡先

プレスリリースの送り方

プレスリリースはWordなどで作成し、Word形式とPDF形式で保存してください。画像素材は別途、zipファイルで圧縮してください。そのうえで、プレスリリースをinfo@gamewriter.jpあてに、下記形式でメールしてください。

1:メールタイトルは「【プレスリリース】〇〇〇〇(キャッチコピー)な※※※※(ゲームタイトル)が〇月〇日に✕✕✕✕(プラットフォーム)で発売」としてください。

2:メールの通信欄には管理人がコピペして記事を作成しやすいように、プレスリリースのテキストをそのまま書いてください。

3:プレスリリースの「Wordファイル」「PDFファイル」「画像の圧縮フォルダ」を添付ファイルに添えてください。

最後に

プレスリリースの書き方に正解はありません。仮に「掲載されたリリースが良いリリース」ということであれば、「内容が正確で、必要な要素が簡潔にまとまっており、他との特徴が明確であれば、掲載される確率が上がる」ということになります。

そのうえで重要なことなので繰り返しますが、ゲームの紹介記事はレビュー記事ではありません。本サイトに限らず、ニュースサイトのライターや編集者は「ゲームを遊ぶことなく、ゲームの紹介記事を書く」のが一般的です。こうした特殊事情を念頭におきつつ、プレスリリースを作成していただけると幸いです。

補足

上記の内容はゲームの企画書と重複する要素が多く含まれています。ゲームを作る前に、まずプレスリリースを書いてみると、内容を整理するのに役立つので、オススメです。


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