3Dキャラクターと世界とコントローラー


終わる、終わるといいながら、ずるずると餅のように伸びている「キャラクターと世界とコントローラー」編。今回は2Dゲームと3Dゲームの違いについて取り上げました。いまだに印象的だったのがDOOMで、Windows前のタイトルでしたから、当時はキーボードだけで遊んでいたんですよね。だから今では誰もが知っているWASDキーでの移動という概念がなかった。そこからMarathonがそしてQuakeを経て、WASD+マウスによる操作が事実上の標準になった。その背景にあるのがWindowsの普及と、ハードスペックの向上と、フルポリゴンによる立体的なゲームの制作が可能になったことがあります。コントローラーとキャラクターと世界が技術進化に伴い一気通貫で繋がったことがよくわかります。

ただ、自分は3Dゲームがあまり特異ではなくて、理由の一つに作用空間と非作用空間の区別がつきにくい点があります。グラフィックはどんどんリアルになっていくんだけど、ゲームにおける作用空間の拡大速度はゆっくりです。つまりプレイヤー、もとい自分にとって、一見綺麗だけどインタラクションできないエリアがどんどん広がっていったのが、ここ20年来の歴史だったように思います。そこで適切に世界をシグニファイアしていただければ良かったんですが、なかなか世界観に即した形で適切な付与ができないんですよね。直近だと「デトロイト ビカムヒューマン」が好例で、空間上に選択肢のアイコンが表示されるというのは、SFの世界観とはいえ、なかなか苦肉の策ではないかと思います。

授業ではそこから進んで、主人公と世界の法則という概念を紹介しました。プラットフォーマーアクションでは「重力」、RPGやSLGでは「経済」、レースゲームでは物理法則の中でも「摩擦」と「慣性」が、主人公と世界をとりまく重要な法則になっています。ここで思い出すのがPS3のアドベンチャーゲーム「rain」です。主人公は透明なんだけど、雨が降っている間だけ浮き上がって見える。ただし、そのまま歩くと水たまりで足音が響いて、怪物が寄ってくるとという、非常にユニークな法則が採用されていました。んでもって足音が鳴るのは主人公に足があるから。だから操作はアナログスティックになっているわけですよね。ここでもまた、美しい一気通貫が見られます。