(今さらですが…)第10回勉強会「ゲハブログ問題を考える」のおさらい


昨年6月20日の第10回勉強会は、「ゲハブログ問題を考える」というテーマで行いました。その後、ゲームメディアではありませんが、WELQなどDeNAの運営するサイトでパクリ、またはパクリの疑いのある記事が多数掲載されていた問題が発覚したことは、当サイトをわざわざご覧になる方であればきっとご存知のことかと思います。今に始まったお話ではありませんが、この手のいわゆるキュレーション、パクリサイトは、メディアで生計を立てている者にとっては何かと気になる存在でしょう。

当日のグループディスカッションは、小野憲史さんがこちらの記事に議事録と併せてまとめていらっしゃいますので、以下、本稿では第1部で筆者(鴫原)が「『ゲハブログ』とはいったい何者なのか?」というテーマで発表した内容を、簡単におさらいしたいと思います。「ゲハブログ」の大まかな実態を知る際のご参考にしていただけますと幸いです。

●「ゲハブログ」とは?

表向きには「個人ブログ」と謳い、またページデザインもそのように装ってはいるが、その実体はれっきとしたビジネス・金儲けを目的とした商業ブログの総称。

●収入源は?

広告とアフィリエイト。PV数が桁外れに多いので、広告の引き合いは常にある。代理店とも取引がある。

※参考データ:PV数比較(※2016年6月調査時点。ゲハブログの数値は推定値。)

<代表的なゲハブログ>
・はちま起稿:1億3千万/月
・オレ的ゲーム速報@刃:1億2千万/月

<主なゲームメディア>
・GAME Watch:1,160万/月
・インサイド:1,100万/月
・電撃online:2,000万/月
・ファミ通.com:3,100万/月
・4Gamer.net:6,500万/月

●ゲハブログの問題点は?

(無断転載、ミスリードを平気でする)

自分たちで取材をほとんどせず、ネット上でバズりそうなネタを片っ端からパクる。
PVさえたくさん取れれば、記事をミスリードしようが、デマを流そうがお構いなし。ゲームの内容や新製品に関する誤った情報や、開発者のインタビュー記事・SNSでの発言も平気で歪曲して拡散する。
「記事を丸パクされた」(某ニュースサイトの編集者談)という、極めて悪質な例も……。

(掲載元の商業サイトの利益を損なう)

ゲームに関するキーワードを検索サイトで検索すると、記事をパクったほうのゲハブログのほうが上位に表示されることがある。その結果、本来の掲載元ではなく、パクったほうに流れるリスクが生じてしまう。
その結果、掲載元のサイトが本来得られるべきPV数を稼げず、広告営業の際に不利になってしまう。

●いわゆるステマはしているのか?

「オレ的ゲーム速報@刃」ではやっていないが、「はちま起稿」ではやっている。ただし前者は、いかにもステマをしているような記事を作ってPV数を稼ぐという、巧妙(?)な技を使っている。
(※筆者追記:その後、「はちま起稿」はDMMに買収されたにもかかわらず、その事実を隠してサイトを運営していたことが発覚。)

※ご参考記事:はちま起稿を買収したDMM、元管理人・清水氏ら主要メンバーを雇用しステマ関与か 取材に対し隠蔽工作も

●ゲームメーカーとも付き合いがあるのか?

かなり以前から、「ゲハブログ」管理人と仲良くしているゲームメーカー、開発者が少なからず出現している。

ex.イメージエポックの元社長が、「オレ的ゲーム速報@刃」管理人とニコ生に堂々と出演。
ex.スクウェア・エニックスのプロデューサーが、「はちま起稿」管理人とのツーショット写真をTwitterの個人アカウントにアップし、ネット上で炎上。(※後日、謝罪コメントをツイート)

また、携帯・スマホゲームメーカーの広報スタッフには、メディアに対して「はちまや刃でバズるような記事を書いてくれ。」と言ってくる人もいる。


「ゲハブログ」についての大まかな説明は以上です。

なお、発表および資料の作成にあたっては、ゲハブログの事情にたいへんお詳しい、ジャンクハンター吉田さんより多大なご協力をいただきました。この場をお借りして、改めて厚く御礼申し上げます。

また、当日の発表資料は、「ゲームライターコミュニティ」のFacebookページ(※2016年6月29日の拙稿のリンクより)よりダウンロードが可能です。ライター・ゲームメディア関係者と、ゲームメーカー数社へのアンケートも掲載しておりますので、興味のある方はこちらからご覧ください。
(※鴫原からのお願い:ゲハブログ関係者の無断使用は固くお断りします。)