
ゲームライターコミュニティの読者の皆さんこんにちは! 浜市修瑛です。私は普段、大学でゲーム製作を学んでいます。今回は先日5月4日に行われた、東京ゲームダンジョン8で面白かったゲームをいくつか紹介していきます。普段はシミュレーションゲームを主にプレイするのですが、今回は様々なジャンルに挑戦してみました。初めて記事を書くため拙い文章ですが、最後まで読んでくださると嬉しいです!
身勝手な社長に振り回されるビル経営!?『TOWER KING』

『TOWER KING』はビル経営シミュレーションとローグライトが組み合わさったゲームです。ビルには空欄のテナント枠があり、ランダムに提示されるテナントやスタッフを配置しながらビルを作り上げていきます。ゲームの目的は、どんどんインフレしていく社長の目標金額を達成し続けること。テナントごとに異なる顧客層が存在し、スタッフによって売り上げや営業時間が変化します。SteamだけでなくiOS、androidでも配信予定で、手軽にプレイできるのも魅力です。

最初のうちはビルの空き店舗にテナントを入れていくだけでクリアできるのですが、徐々に経営戦略が必要になっていきます。ビルだけではなくお客さんにも商品の好みやスタミナなどのパラメーターが設定されており、常に売上を予測して選択することが重要です。さらに今回のバージョンでは、試遊用に売り上げランキングが用意されていました。これにより、どうすれば売り上げが上がるのか、効率よくビルを拡張していけるのかなどを他の来場者と競い合うことができ、攻略や、やりこみがより楽しくなるように感じました。
このように本作は、経営シミュレーションの「予測する」楽しさと、ローグライトの「対応する」楽しさが上手くかみ合わさった作品になっていました。会場でハマってしまい、最終的にランキング2位になってしまったほどです。2025年にSteam、iOS、androidで配信予定とのことで、私もダウンロードを心待ちにしています。
オモチャ達のドタバタ助け合い!『PONKOTS』

『PONKOTS』は3~8人でプレイできる、カジュアルな協力2Dゲームです。スティック操作だけで誰でも楽しめます。ルールもシンプルで、オモチャを操作しながら、飛んでくるホウダンをよけ続けるだけです。スタート時に配られるおまもりやアイテムを活用しつつ、協力してホウダンをよけながら、ゴールを目指しましょう。ただし、オモチャ達の中には、ときどき操作できなくなる「ポンコツ状態」になってしまうものがいます。この常態から回復するには、他プレイヤーの助けが必要です。その他にもステージには、さまざまなギミックが用意されています。

操作がシンプルなため、すぐに複数人でプレイを始めることができます。誰かが常に「ポンコツ状態」になるため、自然と助け合いが生まれてワイワイしたり、ギミックが予想もしない動きをするため、全員でドキドキしたりと、成功しても失敗しても、とても盛り上がるゲームだと感じました。
BGMやキャラクターもレトロな雰囲気で、他人が遊んでいる風景を眺めるだけでも愉快になります。とてもカジュアルで、プレイしやすく、パーティーゲームの面白さが存分に詰まっている作品だと思いました。2025年にSteamで配信予定となっており、他にNintendo Switchでの配信も検討されているそうです。配信されたら、ぜひプレイしてみてください。
物語は少女たちの旅路にて『ガールズメイドプディング』

『ガールズメイドプディング』は人々が消えた町を旅する少女たちを描いたアドベンチャーゲームです。主人公はバイクで旅を続けるスミビとニコミで、互いにお喋りしながら、世界の謎に少しずつ迫っていきます。もっとも、二人の満腹度が限界まで減少したり、路上で夜が訪れたりすると、彼女たちの旅は終わってしまいます。道中で手に入る食材などで料理をしたり、空き家を探して宿泊したりして、旅を続けていきましょう。旅の途中で様々な選択肢やイベントも出現します。少女たちのお喋りを楽しみながら、世界を解き明かしていきましょう。

プレイ開始直後から独特な世界観に引き込まれ、没入感が強く感じられました。選択肢によってミニゲームが発生するなど、自分のペースでゲームを進められます。満腹度の減少が変更可能で、ゲームが苦手な人でも楽しめるように作られていました。就寝前など、ふとしたタイミングでプレイしたくなる、ゲーム世界に足を運びたいと思わせてくれる作品です。ヘッドホンでプレイすると、より没入感が増すのでおすすめです。現在SteamとNintendo Switchで配信中とのことです。ぜひヘッドホンと一緒にプレイしてみてください。
指示するのは攻略方のみ『Algolemeth』

『Algolemeth』は一見すると古典的なダンジョンRPGにように見えます。しかし、本作でプレイヤーが行うのは、パーティに対してダンジョンの攻略法を設定することだけ。あとは冒険者たちが自動的にダンジョンを攻略してくれます。バトルも探索も全て事前に予測して命令するだけ。トライアンドエラーを続けながら、ダンジョンを攻略しましょう。グラフィックはレトロな白黒ドット調で、懐かしくも新しいプレイ体験に引き込まれました。

パーティの指示はブロックの組み合わせで設定できます。ある程度ゲームに慣れていれば、すぐに設定できると感じました。攻撃と回復の対象を入れ替えてみると、味方を攻撃し敵を回復するなど、他のRPGでは見ることがない状況が発生するのも本作ならでは。何よりダンジョン攻略中に見守ることしかできず、冒険者たちが予想と違う動きをすると、「こうなったかー!」「どうすればいいんだ?」など、感情をかき立てられます。悔しさと面白さが交錯する、やりごたえのある作品でした。自分自身もゲームプログラマー志望だけに、思わず会場で遊び込んでしまい、その日2人目の完走者になってしまったほどです。2025年中に配信予定なので、気になった方は要チェックです。
繋げて飛ばして爽快バトル!『ビビッド・ビート・スプライト』

『ビビッド・ビート・スプライト』は次々に出てくるプレートをテンポよくつなげて攻撃する、スマートフォン向けの爽快なハイスピードパズルアクションです。プレートにはそれぞれ上部分と下部分に異なる形の凹凸があり、パズルのように上手く連続でつなげることで、スプライトという敵に大ダメージを与えることができます。倒したスプライトは仲間になり、色のついた能力があるプレートとして自由に編成できるようになります。

プレートを叩き込むときにスマホが振動するのでつなげるのが楽しく、どんどん進められるので、爽快感を味わえました。スプライトを仲間にすると攻撃や防御などの能力がついたプレートが増え、うまく複数つなげていくと強い敵も倒すことができ、連鎖が続くごとに増す達成感もありました。スプライトのキャラクターやBGMなどがポップでプレイしやすかったです。それぞれのステージは短く、スマホでプレイ出来ることもあって、空いた時間に気軽にプレイできそうです。iOS、Androidで近日中に配信予定とのことなので、ぜひ「ビビビス」でチェックしてみてください。
ゲーム達の巣窟!これこそゲームダンジョンの醍醐味
私自身今回のような様々なゲームが集まる大きなイベントに参加することは初めてでした。緊張しながら会場に入ってみると、そこにはあふれんばかりのゲーム、そしてゲーム好きの人々であふれていました。ゲームだけでなくゲームを作り、愛する人達との交流ができ、様々なお話やゲームに対する熱意が感じられました。これほどまでにゲーム制作へのモチベーションが高まった経験は、なかなか得られるものではありません。次回もぜひ参加したいと思い、出展する側としても参加してみたいと強く感じた1日でした。
以上東京ゲームダンジョン8の感想でした、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。
東京国際工科専門職大学 デジタルエンタテインメント学科 浜市 修瑛