【レポート】ゲームライターコミュニティ #17 今さら聞けないゲーム実況配信


今やゲームライターにとって活躍の舞台は文章執筆だけに留まりません。動画共有サイトの普及に伴い、ゲームの実況動画配信は読者にとって新たな情報の入手源になりつつあります。ゲームの新作情報や話題作の情報を誌面やWebサイトではなく、実況動画によって入手する時代がすでに来ているといって良いでしょう。

このような状況を踏まえ、ゲームライターコミュニティでは2017年6月29日、実況動画プラットフォームとして世界的なシェアを持つTwitchから、Twitch日本社員第一号の中村鮎葉(ナカムラ アユハ)氏を迎え、

「ゲームの実況動画の現状と可能性」「人気の出るゲーム実況動画のコツ」

について講演していただきました。

▲Twitch日本第一号社員の中村鮎葉(ナカムラアユハ)氏

中村氏:ゲーム実況は2010年頃に同時多発的に世界中で発生してきました。これは何かがリードしたということではなくて、技術の進化とともに立ち上がってきました。そんな中、Justin.tv(ジャスティン・ティービー)からTwitchが派生し、今に至っています。

ゲーム実況というのは若者に訴求できる数少ないサイト、と中村氏。
上のグラフはTwitchが独自に行った調査の結果ですが、これはゲーマーがより良いカスタマー(消費者)であることを示しています。
このグラフによるとゲーマーは一般人と比較して家族を大切にする人が多く、大卒率が高く、仕事に対してポジティブな傾向にあることが分かるといいます。

世界と比較して日本では、まずニコニコ動画などで動画の実況配信が始まり、2015年頃にユーチューバーという言葉が定着してきます。

「それ以降日本は動画に強い国になりました。ユーチューバーが最も成功した国、といっても過言ではないでしょう」

と、中村氏。

2017年現在、日本ではPUBGなどが動画配信に適したタイトルとして流行しつつあります。

セミナーでは、「実況配信を開始するためには?」「人気のゲーム実況者になるには?」などの具体的なハウツーも中村氏から解説されました。
また参加者からは、「日本から海外への発信に是非」「女性の実況者の状況」など、現在のゲーム動画配信についての質問が相次ぎました。

ゲームにとってメディアを通じての情報発信はユーザーを獲得する為には必須です。かつては雑誌がその主体でしたが、ウェブメディアが台頭し、そして動画へとメディアのあり方も急速に変化してきました。まだ若い会社であるTwitchがゲームファンに広く受け入れられていることもその一端でしょう。
この変化はゲーム開発側にとってみればなかなか頭の痛いことかもしれません。従来とは違う性質のメディアとどう付き合っていくべきかは、まさにこれからノウハウが蓄積されていくのでしょう。
一方でゲームファンの立場に立てば、動画への変遷は自然な事ともいえます。紙にしろウェブにしろ、それらの記事で読むよりも、動画を見る方が分かりやすいということがは多くあるように感じます。

ゲームと実況動画配信という組み合わせは、ゲーム情報発信、情報収集の主流としてさらに成長していくでしょう。
新しいプラットフォームとしてのTwitchの今後からも目が離せませんね。

Twitch

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