今年も東京ネットウエイブで授業がスタートしました


今年も東京ネットウエイブで5月11日から授業が始まりました。ゲームライターコミュニティ#24で共有させていただいた通り、昨年は初年度ということもあって、ホントにバタバタと無我夢中で授業づくりを進めていました。今年はそうした経験を生かして、早めから授業計画を立てつつ、一人イメージトレーニングを続けておりました。

こちらのスライドでも触れましたが、昨年度は1年生と2年生で(東京ネットウエイブは2年制の専門学校です)同じ授業を行いました。しかし今年は、1年生は昨年と同じくゲーム企画専攻とゲーム宣伝専攻の両方の学生向けに「ゲームメディア概論」を行い、2年生はゲーム宣伝専攻の学生向けに「ゲームライター実践」という授業を担当することになりました。

なお、このうち後者については学生数が2人という非常に少人数な授業となりましたので、授業内容も学生一人ひとりの将来像にあわせて、徹底的にオーダーメードで行うことにしました。もともとライターというのは与えられた依頼にそって、締切にあわせて、わかりやすい文章を書くことができれば、基本的に誰でもできる職業です。その一方でライター個人の経験や教養が文章に深みを与えてくれます。つまり、「どんな授業をやってもライタースキルの向上に役立つ」と割り切りました。それこそ1時間目はA君、2時間目はB君に向けて個人授業を行い、空いた時間は好きなことをしてもらってかまわない。そんな風に少人数だからできる実験的な授業をやっていこうと思っています。

一方で「ゲームメディア概論」については、昨年と同規模となる28名の学生を受け持つことになりましたので、昨年の授業内容を精査の上で、ざっくりと整理しました。

まずテーマは昨年と同じく「ゲームのおもしろさを構造的に分析し、文章で伝えられるようになる」こととします。そのうえで、このテーマを理解するために座学と演習を行います。座学は「文章の書き方の基本」と「ゲームデザインの基本」で、演習は前期においてはUnityの演習を「あそびのデザイン講座」をテキストに進めていきます。「あそびのデザイン講座」はユニティ・テクノロジーズ・ジャパンから無償で公開されているもので、現在はまだ全15回のうち6回分しか公開されていませんが、別の演習も適時織り込みつつ、英語の「会話」と「文法」のようなイメージで、うまく補完関係ができるような内容にしていきたいと思っています。

というわけで、さっそく5月11日に第1回目の授業を行いました。今回の授業では自分の自己紹介を少し厚めにして、はじめに授業のテーマと方針(前述の内容)を学生に伝えました。また去年との違いとして、「専門学校の歩き方」という項目を加えました。先生間で比較的自由に、のびのびと授業設計ができる点が専門学校の良さだと思いますが、それだけに学生が混乱することもありますので、最初に注意点を示した次第です。

また、今年初めて行ったこととして、学生の性格診断と曼荼羅チャートの作成を盛り込みました。学生の性格診断については、自分も運営に関わったHDIfes#6「開発・デザインの文化をつくる」で共有されたアカツキさんの知見を参考にしました(同社ではギャラップ社のストレングス・ファインダーを全社員で実施して結果を共有し、チームビルディングに役立てているそうです)。もっとも有償サービスなので、授業では同じように16種類の性格診断ができる「16Personalities」サイトを活用しました。この結果、学生は外交官タイプが多く、中でも広報運動家が一番多いこと(自分も同じでした)。その一方で番人タイプが少なく、特に幹部と管理者がいないこと。同様に探検家タイプの中でも起業家タイプがいないことといった、大まかな傾向が浮かび上がってきました。

前半の授業で最後にやってもらったのが曼荼羅チャートです。これは二刀流で有名な大谷翔平選手が高校1年生の時に創った曼荼羅チャートがネット上でバズっていたので、学生にもやらせてみることにしました。実は自分も事前にやってみたのですが、半分のマスを埋めるだけで結構たいへんでした。実際全部のマスを埋める必要なないと思いますし、できないことを書いても、これまた意味がない。これを印刷して常に部屋に貼るなどして意識してもらおうと思っています。前期と後期の授業でそれぞれ振り返ってもらい、各項目ごとに自己採点してもらっても、おもしろいかもしれません。

後半のUnity演習では、いきなり「あそびのデザイン講座」から入るのもちょっと内容が地味に思われましたので、デジタルアーツ仙台の志村淳先生が作成された「Roll-a-Ball-Baseカスタマイズ」をやらせてみました。ちょうど授業の直前にUnite Japan2018で講演されていたのを聞いて、さっそく授業で使ってみた次第です。ボールを転がしてアイテムをゲットしていく内容で、タイマーによって☆~☆☆☆がつくなど、ゲームの基本形がきっちりと盛り込まれています。Unityを初めて触る学生が大半でしたが、みなおもしろがって触ってくれました。

ただ、何人かの学生で教育アカウントがうまく通らない現象が見られ、授業が少し混乱しました。この点は次回に向けての課題となりました。

こんな風に今年もドタバタと授業が走り出しました。昨年の経験を生かして、少しでもいい授業づくりができればと思います。今後も逐次更新していきますので、よろしくです!